もたれ式擁壁、ブロック積擁壁、L型・逆T擁壁










もたれ式擁壁、ブロック積擁壁、L型・逆T擁壁の豆知識を紹介

もたれ式擁壁の設計ともたれ式擁壁の安全性照査の基本ポイントとは

もたれ式擁壁の安定計算から部材検討までの計算、ブロック積擁壁、大型ブロック積擁壁、 混合擁壁の設計、常時、地震時、衝突時、風時の安定計算、 試行くさび・クローンの土圧計算などの、技術情報が紹介されています。
もたれ式擁壁の設計についての、重要な項目です。
もたれ式擁壁の設計は、「土木構造物標準設計」によるものとする。
「土木構造物標準設計」のもたれ式擁壁は、盛土部で擁壁背面が水平な場合についての設計であるので、使用する場合は条件等充分留意すること。なお、切土部で土圧を考慮する場合は、別途設計するものとする。
(1) 水平打継目
コンクリートの打継目に対しては、段をつけ、D13mm を50cm 間隔、長さ 100cm 程度の用心鉄筋を配置するのが望ましい。
(2) 背面型わくを使用しない場合
切取地山を型わくがわりとして、コンクリートを打込む場合には、切取法面の仕上りの状態に応じ、設計断面より軟岩Ⅰは 5cm、軟岩Ⅱ以上は 10cm 厚い支払線までのコンクリート容積を設計数量とすることができる。
(3) 基礎工
基礎地盤が土砂の場合には、割栗石、切込砂利等による厚さ 20㎝ の基礎材を設けることができる。

もたれ式擁壁の安全性の照査についての、説明の一部です。
もたれ式擁壁は、基礎地盤と背面地盤に支持された構造体として、擁壁自体の安定性の照査を行う。 部材の安全性の照査は、次によるものとする。躯体は、照査断面位置を固定端とする片持ばりとして設計してよい。つま先版は、躯体との接合部を固定端とする片持ばりとして設計してよい。裏込め材は、ブロック積み擁壁に準じて設計するものとする。
1. 滑動に対する安定の照査
「道路土工-擁壁工指針 滑動に対する安定の照査」に従うものとする。
2. 転倒に対する安定の照査
擁壁底面のつま先から荷重の合力Rの作用位置までの距離をdとすると、dと擁壁底版幅Bとの関係は、次のようにならなければならない。
常時のケースでは、つま先から擁壁底面幅Bの1/2より後方(d>B/2)とする。
地震時のケースでは、つま先から擁壁底面幅Bの1/3より後方(d≧B/3)とする。
3. 支持に対する安定の照査
荷重の合力の作用位置dがつま先から擁壁底版幅Bの1/3~1/2の範囲(B/3≦d≦B/2)にある場合は、「道路土工-擁壁工指針支持に対する安定の照査」に従うものとする。
荷重の合力の作用位置dがつま先から擁壁底版幅Bの1/2より後方(d≧B/2)にある場合は、「簡便法」により計算を行うものとする。

参考文献:「道路土工-擁壁工指針」

環境保全型ブロック積は練ブロック積擁壁と同等の規格である必要があります

環境保全型ブロック積とは、美しい山河を守る災害復旧基本方針に記載された、環境景観、生物環境等に優れたコンクリートブロック積であり、ブロック間の結合にかみ合わせ構造や突起などを用いたものです。環境保全型ブロック積は、練ブロック積擁壁に準拠し、裏込コンクリートが必要な場合であっても入れないこととし、その分控え長を厚くすることとされています。つまり、練ブロック積擁壁と同等の規格を有している必要があります。

環境保全型ブロック積は、環境景観、生物環境等に優れた コンクリートブロック積であり、ブロック間の結合にかみ合わせ構造や突起などを用いたものです。 コンクリートブロックの設計については、河川特性を十分把握し、目的にあったものを選定する必要があります。ブロック積・石積擁壁の標準図は、河川護岸用であり、背面に勾配がないものに適用されます。上載荷重や背面盛土に勾配がある場合等は、別途安定計算等により、構造を決定しなければなりません。

環境保全型ブロック積は、練ブロック積擁壁に準拠し、裏込コンクリートが必要な場合であっても入れないこととし、 その分控え長を厚くすることとされています。練ブロック積擁壁と同等の規格を有している必要があります。 植物の生育に配慮してブロックを選定する場合は、日照条件や冠水頻度を把握した上で、ブロックの隙間や地山の連続性に留意して選定します。 魚類の生息に配慮してブロックを選定する場合は、土砂の堆積状況等の条件を把握した上で、ブロック表面の凹凸やブロック空間の広さ等に留意します。

河川等に使用する、ブロック積擁壁の設計については、次のような事項に留意するものとされています。 コンクリートブロックには、構造・材質・機能等多種多様なものがあるので、河川特性を十分把握し、目的にあったものを選定すること。 植物の生育に配慮してブロックを選定する場合は、日照条件や冠水頻度を把握した上で、ブロックの隙間や地山の連続性に留意すること。 魚類の生息に配慮してブロックを選定する場合は、土砂の堆積状況等の条件を把握した上で、ブロック表面の凹凸やブロック空間の広さ等に留意すること。 標準図は、河川護岸用であり、背面に勾配がない場合に適用する。上載荷重や背面盛土に勾配がある場合等は、別途安定計算等により、構造を決定すること。

L型擁壁・逆T擁壁の設計で注意しておきたいポイントとは

L型擁壁・逆T擁壁の設計については、次のように記述されています。
(1) 片持梁式擁壁の構造細目
L型擁壁・逆T擁壁の躯体形状は以下の通りとする。
底版にはテーパーを設けない。
たて壁はこう配を設けない。ただし、歩道に面して擁壁を設置する場合などは、たて壁前面に 1:0.02 の勾配を設けることとする。
(2) 鉄筋かぶり
鉄筋中心からコンクリート表面までのかぶりは、10㎝ を標準とする。
ただし、底版については 11㎝ を標準とする。

L型擁壁・逆T擁壁の擁壁高は、3m~10m程度に適用される。
L型擁壁・逆T擁壁の特徴は、かかと版上の土の重量を擁壁の安定に利用できること、水平荷重に対したて壁が片持ばりとして抵抗できることである。また、杭基礎が必要な場合にも適用が可能であり、プレキャスト製品も多く揃っている。
プレキャストL型擁壁の擁壁高は、1m~4m程度が多い。
プレキャストL型擁壁の特徴は、施工の省力化と工期短縮が図れること、現地への搬入条件に左右されること、地形の変化に対応できないこと、ブロック相互の連結部に注意が必要なことである。

L型擁壁は、擁壁が用地境界に接している場合、その他つま先版を設けることができない場合等に用いられる。L型擁壁には、現場打ちL型擁壁とプレキャストL型擁壁の二通りのタイプがある。現場打ちL型擁壁の設計の考え方は、逆T擁壁と同様とするものとする。

(1) 現場打ちL型擁壁の形状寸法
たて壁の形状は、施工性を考慮して、規模の大きい擁壁を除き等厚が望ましい。ただし、歩道に面して擁壁を設置する場合は、たて壁の前面に2%程度以上の勾配を付けるのが望ましい。底版の上面は、施工性の点から水平とすることが望ましい。なお、規模が大きい場合で底版上面に勾配をつけるときは、施工性から20%程度までが望ましい。たて壁および底版の最小厚は、施工性を考慮して30cm とする。直接基礎の条件に対するつま先版の長さは、底版幅の1/5程度にする。

(2) 現場打ちL型擁壁の施工上の注意事項
基礎地盤上が砂層または砂礫層の場合は、原則として割栗石基礎(切込砕石可、厚さ20cm)及び均しコンクリート(σck=18N/ mm2)を施工する。底版付近の埋戻しは、良質な材料を用い、締め固め機械(振動ランマまたはインパクトランマ等)を使用して、十分な締め固めを行わなければならない。

参考文献:「道路土工-擁壁工指針」


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