構造計算、安定計算、荷重計算










構造計算、安定計算、荷重計算の説明を紐解いてみる

常時荷重と一時荷重の2つに分けられる構造物の設計荷重について

荷重とは、構造物が耐えなけれはならない、さまざまな力学的負荷のことです。大別すると、常時荷重と一時荷重の2つに分けられます。常時荷重は、構造物自体の自重、固定荷重や、人間、積載荷重や多雪地帯の積雪重量など、構造物に常に作用する荷重を指します。
一時荷重は、地震力、風圧力、積雪重量など、一時的に作用する荷重を指します。構造物を設計する場合、これらの荷重を規定に基づぎ想定し、組み合わせて、最低限の安全性が確保されることを確認する必要があります。

構造計算は、最初の基礎的なことを理解してしまえば後は簡単です。
構造物ごとに解法の形式はありますが、慣れてしまえばどれも同じように感じるようになります。
応力とは、物体(構造物)に、カ(荷重)が作用したときに各部材内に伝わる力をいいます。応力には曲げ応力、圧縮応力、引張応力、せん断応力、ねじり応力、熱応力などがあります。応力度は、ある部材内に伝わった応力をその部材の断面積で除した値で表される単位面積当たりの応力です。応力度の単位は、N/mm2、kN/m2、などで表されます。重力単位では、kgf/cm2、tf/m2などになります。

擁壁を設置する場合、連続背面排水のときは、裏込め土に透水性のよい土を用いる必要があります。 背面の水位を下げる施工方法は、裏込め砕石と水抜き穴、30㎝以上の傾斜排水層、30㎝以上の底面排水層、 不透水性表面保護工などの設置について、検討する必要があります。 重力式擁壁の応力計算では、断面に引張力が生じないこととします。

構造物は自然界からさまざまな負荷を受けています。構造物を造る際には、利用する人々の安全を守るため、これらの負荷に耐えるよう構造設計がなされています。 片持梁式擁壁は、縦壁・底版を片持スラブとして、応力計算を行います。 控え壁式擁壁は、縦壁・底版を三辺固定のスラブとし、控え壁は、片持梁の変断面とみなして、応力計算を行います。

耐震構造についてのコメントです。
耐震とは、主要な構造体そのものの強度や粘りによって、構造物の倒壊を防ぐことを指します。構造は損傷しても、構造物の倒壊による人命被害が起きないような構造を耐震構造といいます。ただし、耐震という言葉が広く免震構造、制振構造を含む意味で使われることも多いです。免震構造は地震の揺れを建物に伝えませんが、制振構造は揺れを軽減します。耐震構造は、これらの工夫はなく構造体のみで地震に耐える構造になります。

荷重の組合せによる許容応力度の割増しについて

許容応力度は、自重、載荷重、土圧および水圧、浮力など主荷重と、従荷重や特殊荷重を組み合わせて考慮する場合には、許容応力度に次に示す割増係数を乗じた値とする。
(a) 地震の影響を考慮する場合 1.50
(b) 風荷重を考慮する場合 1.25
(c) 衝突荷重を考慮する場合 1.50
(d) 施工時の荷重を考慮する場合 1.25
橋台取付道路の擁壁などで、架設のための重機が載った状態での安定計算をする場合などが考えられるため、「道路橋示方書・同解説 Ⅳ下部構造編」(第4章許容応力度 表-4.4.1 許容応力度の割増係数)から引用。

参考文献:「道路土工-擁壁工指針」

断面係数についての解説です。
図心を通るx軸に関する断面二次モーメントIxを、軸から断面の縁までの距離yで 除したものを断面係数といい、Zxで表します。同様に、y軸に関する断面二次モーメントIyを、軸から断面の縁までの距離xで除したものをZyで表します。
Zx = Ix/y、Zy = Iy/x
断面係数Zは、曲げモーメントを受ける部材の応力度を計算する ときに用いる重要な断面係数値です。
断面係数の単位は、長さの3乗で、cm3が用いられます。
矩形断面の断面係数を求めます。
図心を通る軸に関する断面二次モーメントをそ れぞれ、Ix、Iyとすると、次のようになります。
Ix = bh^3/12、Iy = hb^3/12
x軸から断面の縁ABおよび縁CDまでの距離はh/2であることから、x軸 に関する断面係数Zxは次のようになります。
Zx = bh^3/12 / h/2 = 2bh^3/12h = bh^2/6
y軸から断面の縁ACおよび縁BDまでの距離はb/2であることから、y軸 に関する断面係数Zyは次のようになります。
Zy = hb^3/12 / b/2 = 2hb^3/12b = hb^2/6
断面係数にはx軸とy軸に対するZxとZyの2つがあります。部材を 使用する場合には、部材が有効に働くように断面の位置と方向を決めることが大切となります。曲げモーメントを受ける部材に対しての曲げに抵抗させるには、断面係数Zの数値が大きいほど効果があります。

参考文献:「建築構造力学」山海堂


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