RC断面計算、許容応力度法、RC柱梁の断面算定





RC断面計算、許容応力度法、RC柱梁の断面算定の耳寄り情報

構造計算における鉄筋とコンクリートの相性、メリットとデメリットについて

構造計算における、鉄筋とコンクリートの相性についてです。
鉄筋とコンクリートはそれぞれ長所と短所をもっています。 コンクリートは圧縮に強いが引張りに弱い、鉄筋は逆に引張りには強いが圧縮に弱い、というものです。 その2つの素材の長所を組み合わせることで、短所を補ったものが鉄筋コンクリート造になります。 また、鉄筋のもつ錆びやすく熱に弱いという短所も、強いアルカリ性と耐火性をもつコンクリートに 覆われることで補われることになります。 温度変化による膨張率も等しいなど相性の良い組み合わせといえます。

RC構造計算をソフトウェアで行う場合の、 RC梁のたわみ制限の検討については、たわみ制限を超える部材のみを出力する、全部材を出力する、出力しないから選択して、検討を行います。全部材がたわみ制限内にある場合は、メッセージを出力します。
荷重増分による柱の変動軸力を考慮する場合は、柱のせん断強度は、一次設計地震時軸力に指定した倍率を乗じた値と長期軸力の合計値を用いて計算します。
常時曲げ応力の扱いについては、長期応力を考慮する、長期軸力は常に考慮する、軸力以外を考慮しないなどの指定ができます。

RC構造計算で、荷重増分による柱の変動軸力を考慮する場合は、柱のせん断強度は、一次設計地震時軸力に指定した倍率を乗じた値と長期軸力の 合計値を用いて計算します。 せん断力を負担している柱がない場合は、標準柱剛性を入力します。

RC構造計算をソフトウェアで行う場合の、雑壁の剛性評価については、n値入力により考慮され、ラーメン内の束壁も自動計算します。 直交部材の扱いについては、立体解析は常に考慮する、柱は2軸曲げにより降伏判定する、擬似立体は指定位置を直交部材弾性で考慮する、 平面モデルは考慮しないなどの設定ができます。

RC構造の帯鉄筋柱の設計計算についての留意点とは

RC構造の帯鉄筋柱の設計計算についての留意点は、次のようなものがあげられます。
①柱の最小寸法は200mm以上とする。
②軸方向鉄筋の直径φ≧13mm、4本以上、0.8%≦Ast/Ac≦6% とする。
③帯鉄筋の直径φ’≧6mm、ピッチs≦柱の最小横寸法、s≦12φ、s≦48φ’ とする。
④大断面の場合には、コンクリートの拘束防止、軸方向鉄筋の座屈防止のため、中間帯鉄筋を用いる。
⑤はりやスラブ等の他部材との接続部では、とくに、帯鉄筋を密に配置する。
⑥軸方向鉄筋のあきは40mm以上、粗骨材最大寸法の4/3倍以上、鉄筋直径の1.5倍以上とする。
⑦直径32mm以下の異形鉄筋で、コンクリートの締固めの関係上、軸方向鉄筋は3本または3本ずつ束ねて配置してよい。

参考文献:「鉄筋コンクリート工学」共立出版
「鉄筋コンクリート工学」 共立出版は、 構造計算の流れがわかりやすく説明されている参考書です。 具体的な例題も、たくさん掲載されています。

帯鉄筋柱は、主鉄筋である軸方向鉄筋に帯鉄筋を結束し、主鉄筋の座屈を防止し、かつ、疑似円管としての機能により、全般の耐力を向上させることを期待して設計される。
曲げモーメントの影響度の大きさについての規定は明確ではないが、軸方向圧縮力の支配的な場合、軸方向設計圧縮耐力の上限値Noud’は、次式で与えられる。
Noud’= 0.85・fcd’・Ac+fyd’・Ast/γb
ここに、
Ac:コンクリート全断面積 (Astを無視)
Ast:軸方向鉄筋の全断面積
fcd’:コンクリートの設計圧縮強度
fyd’:軸方向鉄筋の設計圧縮降伏強度
γb:部材係数 (1.5~1.30)
軸方向設計圧縮耐力の上限値Noud’には、弾性係数比が関与していない。終局限界状態設計法では、もはや弾性理論が適用されず、塑性理論の範ちゅうに属するからである。

許容軸方向荷重Poは、次式で与えられる。
Po = 1/3(0.85・fck’・Ac+fyd’・Ast)
ここに、
3:安全率
fck’:設計基準強度
柱の断面を設計する場合には、設計軸方向圧縮力Nd’に対する最小限のコンクリート断面は、次式を満たす必要がある。
Noud’/Nd’ ≧ γi
ここに、
γi:構造物係数 (1.0~1.2)

参考文献:「鉄筋コンクリート工学」共立出版
「鉄筋コンクリート工学 共立出版」は、 構造計算の流れがわかりやすく説明されている参考書です。 具体的な例題も、たくさん掲載されています。



鉄筋の欠点

鉄筋の錆びやすく熱に弱いという欠点は、コンクリートのアルカリ性と耐火性の利点により、カバーされることになります。単純ばり、断面諸元、鉄筋のたわみ計算、土木構造計算ソフト、四辺固定、RC断面計算など、RC断面計算・RCスラブの設計のフリーソフトのリンク集です。
コンクリートは圧縮には抵抗できますが引張りには脆弱で、鉄筋は引張りには抵抗できますが圧縮には脆弱であるといえます。RC造は、コンクリートの固化に時間を要し、作成過程も複雑になり、工事期間が長くなってしまいます。鉄骨造と比較して、構造体の自重が重いことがあげられます。
許容応力度法によるRC断面計算、RC柱梁の断面算定、鉄筋コンクリート部材・梁・柱・スラブの断面算定などのRC断面の計算ソフトがあります。鉄筋コンクリート造は、コンクリートが固化した後は、素材が安定するため変化が遅くなり、火や熱に耐えられるようになります。

RC構造の終局限界状態設計法について

許容ひび割れ幅以上の大きなひぴ割れや、大きなたわみが生じても最大耐力や変形能(ねばり強さ)により、落石や大地震の過大な荷重に耐えることができれば、人命や財産の保全に大きく寄与できる。一般的な表現では、常用荷重に荷重係数を乗じ、不測の大荷重を見込む手法を採用し、これを設計荷重とする。

断面破壊の終局限界状態に対する検討は、次のように表される。

① 設計断面力Sdは、設計荷重Fdを用いて断面力S(SはFdの関数)を算定し、これに構造解析係数γaを用い、次式で与えられる。
Sd = Σγa・S(Fd)
② 設計断面耐力Rdは、設計強度fdを用いて、断面耐力R(Rはfdの関数)を算定し、これに部材係数γbを用い、次式で与えられる。
Rd = R(fd)/γb
以上から、構造物係数γiを用い
γi・Sd/Rd ≦ 1.0、すなわち、Rd/(γi・Sd) ≧ 1.0
ここで、
γa=1.0、γb=1.15~1.3、γi=1.0~1.2

設計断面耐力の計算は、以下の仮定に基づいて行う。
① 維ひずみは中立軸からの距離に比例する
② コンクリートの引張応力は無視し、引張応力はすべて鋼材のみで分担させる
③ コンクリートの応カ-ひずみ曲線は、計算の簡略上、等価応力ブロックを用いる
④ 鋼材の応カ-ひずみ曲線は、バイリニア形によるのを原則とする。

参考文献:「鉄筋コンクリート工学」共立出版

「鉄筋コンクリート工学 共立出版」は、構造計算の流れがわかりやすく説明されている参考書です。具体的な例題も、たくさん掲載されています。

一体として作成できるため、形や素材に連続性が保てます

一体として作成できるため、形や素材に連続性が保てるようになります。コンクリートに割れ目が発生して、流水の侵入、鉄筋の腐食、凍結融解など、成分の劣化原因となります。骨組構造3次元解析、RC計算規準のワークシート、RC造梁貫通孔補強筋の算定、C柱・梁幅の配筋による最小寸法の算定など、RC断面の計算のフリーソフトです。
RC構造計算、たわみ計算、辺固定スラブの計算、単純梁、RC梁、大型ブロック、単純橋梁、などのフリーソフトが、ダウンロードできます。コンクリートと鉄筋は、2つの材料の利点を組み合わせて、欠点を補ったものが鉄筋コンクリート造になります。
鉄筋とコンクリートには、それぞれの利点と欠点があります。型枠にコンクリートを流し込んで製作するので、形の自由度が高くなります。コンクリートと鉄筋は、温度が変化することにより膨張率も同一になり、両立できる組成です。

RC構造における、せん断力に支配される引張鉄筋の付着応力度について

はりの微小要素(dL)の水平方向の平衡について検討します。

部材高さが変化する場合の水平方向の平衡条件は、次式で与えられる。
τo = V1/u・j・d = V1/u・z
ここに、
d:有効高さ
z:内力間距離
u:鉄筋断面の周長
V1:せん断力
τo:コンクリートと鉄筋との付着応力度

引張鉄筋の不平衡力(dT)は、コンクリートと鉄筋との付着応力度(τo)により、引張りコンクリートに伝達され、さらに、引張側コンクリートの水平任意断面のせん断力と平衡する必要がある。

鉄筋の付着応力度の解析は、せん断応力度の解析と関連している。

参考文献:「鉄筋コンクリート工学」共立出版

「鉄筋コンクリート工学 共立出版」は、構造計算の流れがわかりやすく説明されている参考書です。具体的な例題も、たくさん掲載されています。

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